2024年度 聖句標語

金城学院では毎年、私たちがどのように歩むかについて、聖書を指針に定めています。

今年度の金城学院の聖句標語及び解説は以下のとおりです。


[2024年度 聖句標語]

「平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる。」
(マタイによる福音書 5章9節(新共同訳新約聖書)

 


ロシアによるウクライナへの軍事侵攻、イスラエルとパレスチナ間での戦争、また他の地域でも対立や暴力の応酬が続いています。一方で、平和を求める願いや行動は掻き消されるばかりです。
そのような人間世界の中でキリストは、「平和を実現する人々は幸いである」と言われます。実は、聖書における「平和」は、国や民族間の戦争がない状態というよりも、神と人との関係が正しく保たれている状態を意味しています。ということは、聖書の「平和」の概念は、一般に使われている人間同士の対立や争いがなくなるという意味の「平和」の基盤になるものだということです。そのため、この教えは、天地を完全な平和の姿に創造された神を忘れて、世界を争いの世界にしてしまった人間にとって先ず為すべき事は、神との関係を正しい関係に戻そうと努めること、それを「平和を実現する人々」と言っているのです。
イエス・キリストを通して示された「神の愛」によって、人は「共に生きる」存在であるという精神を持つ本学院ですから、その愛によって互いに愛し合うことの大切さと平和を求めることを発信し続けていく使命があります。そのことを、本学院に連なる全ての者があらためて心に刻みたいと思います。

金城学院 学院長 小室尚子